シェイクスピアを盗め!

シェイクスピアを盗め!

シェイクスピアを盗め!

ヤングアダルト小説?正統派PTA(が、あったとしたら)推奨しそうなティーン向け小説。実際、1999年度全米図書館協会ヤングアダルト部門最優秀賞作品だそう。シェイクスピアとその時代背景がよくでていて、映画「恋に落ちたシェイクスピア」と重なるイメージも。速記を教え込まれた主人公が(孤児院育ち、徒弟と言う名の劣悪環境にある)速記で舞台を書き取ることで台本を盗もうとする主人に劇場に送り込まれて…生きることで精一杯の環境にあった主人公が自分にとって大切なものは何か。自分は何がしたいのかを考えて(考える余裕ができて)人に対する信頼、友情、とか家族、家庭を得ていくお話。一気に読めるし、背景も当時の街の様子もちゃんと書き込まれている。今では英文学といえばシェイクスピアと思うのに当時は…という様子もよくわかり、夏休みの読書感想文なんかにもぴったり。当時イギリスでは女性が舞台に立てなかった状況もしっかり認識でき。もうホント、軽〜く感想文が書けそうないろいろが詰まってる小説。