闇色の少年王 西風の皇子

なかなかよかったです!霧のエイルセイルが。

『…誰だって霧を抱えているの。はまれば抜け出せない霧をね。妬み、そねみ、見栄や欲。好きと嫌い。悲しいことや怖いこと、恥ずかしいことに惨めなこと。それから、寂しくて寂しくて、どうしようもない気持ち…っと』
・・・
『…武器だなどと思ったことはない。いやなものばかり見える…人の心の裏側ばかり』
『でも、だからあなたは霧で迷った人を助けられるのよ』
驚くエイルセイルと、笑う少女の視線が交錯した。エイルセイルは彼女から視線を逸らせなくなった。
『人の心の裏側を知ることができるあなただから、立ち止まったり、迷ってしまったりしてにっちもさっちもいかなくなってしまった人の背中を叩いて、勇気付けることができるんでしょ』

よくわからない人、じゃなくて神だと思っていたけど。

「・・・現在のことなのに、どうして昔から言い伝えられているんだ?」
「時の存在する前に生まれた物語もある。それらは時を越えるのだ」
「…よくわからないんですけど」
「今語り継がれている物語は、何も過去に生まれたものばかりではない。今生まれつつある物語や、将来生まれるはずの物語が、過去より語り継がれてきたということもある」

ってやっぱり現時進行形の神話ってことねっ!?
なかなか、よい関係じゃないですか〜
このお祭りの人と神様は。
そうは言ってられないのがこの後の展開カモ。
思えばこの後のお話を先に呼んでしまったのでした。
やっぱり、続き物は順番に読むほうがわかりやすいです、あたりまえ?!